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「宿題をしなさい」のおかしさ。

投稿日:2019年4月2日 更新日:

【育児の現場にて】
『保育士 「お餅さん」へのインタビュー』

保育士である「お餅さん」は
長く保育の現場で子供たちと向き合ってきました。

お餅さんには 一人娘の「丸ちゃん」がいます。 

お餅さんはご本人が 機能不全の毒親に育てられ親からの
壮絶な存在否定と虐待を受けてきた生い立ちから
半ば執念のように「心を育む保育」を追い求め
勉強し、保育の現場で実践し多くの子供たちの心を救って来ました。

お餅さんから 保育現場での現実のお話と
子供との向き合い方について伺いました。

例えば
実の娘である丸ちゃん(小学校2年生)に私は一度足りたも宿題をしなさいと言った事がありません

自らの意思で宿題をし
分からない所があれば尋ねてきますし本人に任せてあります。

小学校2年生から英語を本格的にやり始めましたが
先日の英検で100点を取り
幼稚園入園前から英語を習っているお子さんと同じ英検のレベルにまで辿り着きました。

特別な事は何一つしていません、、、

正直、、、
学校の宿題と通うのだけで精一杯で英語の宿題まで出来ないことも多いです。

でもそれでも
そこまでのレベルにいきました。

●質問攻め

同級生の親御さんから

「丸ちゃん何かやってるの?」

どうやって教えているの?と質問攻撃にあいました。

このパターンは本当に何度も経験しました。

親御さんたちは 
何か「魔法の勉強法」や
ライザップのような 強制スパルタ式の「特訓」のようなモノが存在すると仮定して質問してきます。

私は本当にしていません。

ただ、、、
英語の楽しさを伝えていただけ

後は強制的にやらせる事は一つもありませんでした。

「丸ちゃんは自分でやりますよ。」

と答えると

答えは二分します。

「家の子は宿題をしなさいと言わないとやらないからダメだー」

「信頼して子どもに任せればいいんだねやってみる!」

の どちらかです。

でも「やってみる」と言ったお母さん達が殆ど

「自分に任せたらテレビ、ゲーム1日中で何もやらない
やっぱり子どもは宿題をやりなさいと管理しないとダメなんだ
お餅さんは嘘をついている」

と、、

そうなってしまいます。

「お餅さんは嘘をついている」
「お餅さんは嘘をついている」

ですよ。

根本的に お子さんに対する意識が180度違うのです。

テレビ見っぱなし
それはある意味当たり前の事なのだと思います。

ずーっと宿題をやりなさいと、強制的に抑えつけられてやってきたのですから

親のその言葉が無いと、やらなくなるのが当たり前だと思います。

それはクッションを手で押さえていて
その押さえを外せば
元に戻るようなものです。

そのまま
押さえつけていたら
形状記憶され自分がどんな形でだったのか
自分は何を考え
自分の本当の心は何を求めているのかさえも分からなくなってしまいます。

そこで重要なのは

「子どもは親が言わなければ分からない」

「管理しないとできないという概念が存在している」

という事です。

ヤダヤダも同様に
子ども自ら僕の形はこんな形ではないんだ!
押さえつけないでよーーーー!

ときちんと表現してくれているのに

「ヤダヤダ=いけない事」

という
概念があると

その「ヤダヤダ」にイライラして
なんでヤダヤダ言うのー
言う事を聞きなさいーって
叱る羽目になり
余計押さえつけていき

子どもの自己肯定は潰れ
個性も潰れます。

まず

「ヤダヤダ=良いことだと言う概念」

を持って欲しいのです、

「こんなに自己主張できて家の子はすごい!」

そのヤダヤダをとことん出させてあげて欲しいのです。

その時の言葉掛けは
そうかぁ、
そうかぁ

と共感の言葉だけで十分です。

出し切った所で
子どもにもし伝えるべき言葉があれば伝えて欲しいと思います。

でも人間ですので
また、イライラしてしまう事もあるかと思います。

その気持ちのまま子どもに接してしまうと
イライラの波動は子どもに伝わり
悪循環でしかありません。

私もたまにイライラしてしまう事がありますが

そうかぁそうかぁ

と優しい心で聞いてあげれない時は

「丸ちゃんママは少しあっちのお部屋に行っているね。

あなたを愛しています。ママが必要になったら呼んでね」

とだけ声をかけ
気分転換してまた向き合います。

そしてもう一つ重要な事は
お母さん自身が自己否定しないということです。

人間ですので
イライラして当然だし
完璧でなく当たり前だし

一生懸命子育てしているのですから

イライラしても人間だから仕方ないと
まずその自分を認めてあげて

そして少しずつ
何故イライラしてしまうのか

そこに
「子どもは親の言う事を聞いて当たり前」
「子どもは管理しなければ何も出来ないという概念」

が在るのではないか、と自分に問いかけてください。

少しずつ自分と向き合い
意識していく事で改善されていくのではないかと感じます。

-育児

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