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【発達障害】の境界線

投稿日:2019年4月6日 更新日:

【育児の現場にて】
『保育士 「お餅さん」へのインタビュー』

保育士である「お餅さん」は
長く保育の現場で子供たちと向き合ってきました。

お餅さんは「心を育む保育」を追い求め
勉強し、保育の現場で実践し多くの子供たちの心を救って来ました。

お餅さんから 保育現場での現実のお話と
子供との向き合い方について伺いました。

まず保育士として
私のこの答えが合っているのかどうなのか

正直 分かりません。

これは私の保育士としてではなく
一個人の見解として聞いてください。

10人のお母さんがいれば
10人の考えや感じ方や求める物が違うのは当たり前の事なので

例えば発達障害の疑いなどがあるお子さんをお持ちのお母さんに全て当てはまるとは思いませんが

「発達障害の有無」

この白黒をはっきりとつけたいお母さんは結構な割合でいらっしゃいます。

ダウン症のようなすぐに分かるようなもの

そして重度の自閉症などの場合は
すぐに判断が下る場合もありますが

いわゆる
健常児と発達障害のあるお子さんとの境があるとするならば
その境界線にいる子は
専門家でもすぐに判断を下さないケースが多いです。

療育センターの先生などもよく言う言葉は

「様子見」というところです

私が保育園で2歳児を担任した時

1人のお子さんに目が止まりました。

よく観察していると
通常の発達よりも半年ゆっくりとした発達をしているように私には見えたのです。

同じ担任の先輩の先生に、私の見解を伝えました。

その先生は
1歳児から持ち上がった先生でしたので
「その子の成長した姿ばかりが目に入り、気がつかなかったけど

お餅先生に言われてみれば
ちょっとゆっくりな気がするねと、、、」

園長に相談してみよう、という事になり

園長に相談しました。

まず親にも伝えず水面下で動き、療育センターの先生に来ていただき
その子の行動を観察してもらいました。

療育センターの先生が観察した結果は

発達が6カ月遅れていると、、
けれども
まだ発達障害の断定はできない

「様子見だ」という事になりました。

しかしながら、日常生活の中で
確かに加配(配慮を要するお子さん)という事で、

専門の先生についていただいた方がより伸びるのではないかという事で、
年少さんからその子に加配担当の先生がつきました。

その事をお母さんに伝える時の緊張は今でも鮮明に覚えています。

いかに頑張って子育てしているお母さんの心を乱さないように、傷つけないように伝えられるか、、、

一歩言葉選びを間違えてしまえば
保育士との信頼関係を一瞬にして無くしてしまいます。

お母さんにご理解はいただき
年少から加配として専門の先生がついてくれました。

その子は今もう
15歳くらいになりますが
未だに、発達障害としての判断は下りていないと
聞きます

●自分のお子さんを発達障害だと絶対に認めたくないお母さん

●白黒はっきりつけたいお母さん

様々ですが
このようなグレーの状態がずっと続く時

白黒つけたいお母さんは
「様子見」がずっと続く訳ですから
その間、ヤキモキし、イライラを覚えます。

早く判断が下りれば
それなりの対処ができるのにと思うこともあるでしょう。

様々なケースがあるので一概にはいえませんが

私が思うのは

発達障害の有無がはっきりとしなくとも
我が子を成長させることはできると思うのです。

子どもは母親の言動にとてもとてもとても敏感です。

そして感受性の強い子ほど
些細な言葉に傷つきます。

そして彼らは思うのです。

人に迷惑かけたらダメだと
愛してもらえないと
自分を曝け出してはダメだと、、、

本来の自分を封印してしまいます。

子どもが望んでいるものは

自分を認めて欲しい
愛して欲しい
受け入れて欲しい

そこだと思うのです。

ただそれだけを求める為に子どもは自分を封印してしまうのです。

なんともいじらしく
なんとも愛おしいと私は思います。

私は本来の子どもの姿そのもので伸びていって欲しいと思うのです。

だからこそ発達障害の有無への意識よりも
私はお母さん達には そちらに心を向けて欲しいと思っています。

「あなたはあなたで良いんだ」と

「そのままのあなたを愛しているんだ」と

「生まれてきてくれただけで幸せなんだ」と

お母さんの魂全てをかけて伝えてあげて欲しいと思っています。

全てはそこからはじまると、、、

その上で発達障害の有無というよりも

子どもを観察する中で
この子にこのように対応してあげたら
伸びるなとか

対応して欲しいと考えます。

保育士としては 確定的な解決手法をお伝え出来ていない事を歯痒く思います。

ですが
私の一個人としてはまずそこがスタート

「あなたはあなたで良いんだ!」

「そのままのあなたが丸ごと愛おしいんだ」

そこからはじまるような気がしてならないのです

-育児

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