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【自己肯定を最大化させる】

投稿日:2019年4月1日 更新日:

育児の現場にて

保育士である「お餅さん」は
長く保育の現場で子供たちと向き合ってきました。

お餅さんには 一人娘の「丸ちゃん」がいます。 

お餅さんはご本人が 機能不全の毒親に育てられ親からの
壮絶な存在否定と虐待を受けてきた生い立ちから
半ば執念のように「心を育む保育」を追い求め
勉強し、保育の現場で実践し多くの子供たちの心を救って来ました。

お餅さんから 保育現場での現実のお話と
子供との向き合い方について伺いました。

 子育てにおいて重要視しなければならないのが

「自己肯定」だと思っています。

自己肯定がある子は本当に強いです。

私たちが触れているのは「子供」ですが

工場のように
「言うことを聞く子供」を作っている訳ではありません。

一人の人間が大人になっていく過程の一部分に
触れさせて頂き、その「心」を育む お手伝いをしています。

命令や躾という名の強制によって 大人の思い通りの子供を作るのではなく、
健やかに心が成長すれば、結果として 自立心も社会性も持った一人の一個人として
花開きます。

生きていくには良いことばかりでなく 辛い事も訪れます。
それに対応し得る「心」を育てていくためには

本当に「自己肯定」というものは外せません。

【a君とb君がオモチャを取り合って喧嘩した】

子供同士の場では本当によくあることです。

静かにさせるため、
次の予定に遅れない為、
いつも片方の子が乱暴な為、 様々な要因がありますが

静かにしなさい!謝りなさい! と一方的に叱ってしまう

その瞬間は 大人が怒鳴って叱る(怒る)のですから 静かになり、喧嘩も解決します。

…でも その時の「子供の心」はどうでしょうか

現場の随所、随所で
保育士が自分の都合のいい保育をしてしまう事で

子どもは

「僕の気持ちを分かってくれなかった」と、、、、

そんな気持ちになってきます。

その積み重ねが
自己肯定の構築の速度を遅くしていきます。

何か特別な事ではなく
このような小さな事を周りの大人が意識して

その小さな積み重ねが
大きな大きなものとなるという事を感じています

1歳児クラスは
もうテーマは大きく
「噛みつき」があります。

自己が芽生え始めてきているけど
まだ言葉に出来ない
そのジレンマが「噛みつき」となって現れます。

「先生ー〇〇君が噛んだー」と

泣いて来る子に対して
9割の先生が

噛んだ子を呼び
なんで噛むのー
痛いでしょ?
噛まれたらどんなに痛いか先生も噛んでやろうかーと噛んだ子を叱ります。

それは確かに伝えなければいけない事だとは思いますが

忘れている事は
「噛んでしまった子の気持ち」です

もしかしたら
自分が遊んでいたおもちゃを取られてしまって

悲しくてそれが言葉にできずに噛んでしまったかもしれない、、、

それであれば
噛まれた子には

「おもちゃが欲しかったんだね、その時は貸してっていうんだよ」

という指導が必ず入らなければおかしいのです。

でも噛んでしまった

その現実だけを捉え
怒りをぶつけてしまったら

噛んでしまった子は
なんでー?
僕だけが悪いの?

僕だっておもちゃ取られて悲しかったんだよー

僕の気持ちを分かってくれないとなります?

噛んでしまった子にも
「おもちゃを取られてしまって悲しかったんだよね
分かるよ。でもねそういう時には返してって言うんだよ」

という指導と共に

噛まれてしまった子にも
このおもちゃが欲しかったんだね。
分かるよ。
そういう時に貸してって言うんだよという指導が入らないと
なりません。

忙しい保育の現状、
そして、そんな事に時間を費やしている場合ではないという事で

噛んだ子のみを叱るのかもしれませんが

これではどの子も救えません。

保育士がよく
子どもを見ていないと
正しい事を伝えられないと思っているのですが、、

表面だけ
捉え叱り
それが現実です。

最も自己肯定が育つ
子どもの心に共感するという
事を忘れてしまうのです

「共感」
それが自己肯定を育みます

-育児

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